夜中からの冷たい雨が上がって、少し日差しがさしてきた。
今は、午後3時。
いつものように12時に母屋の義父(93歳)に昼ごはんを食べさせ、今日は畑も濡れているもんだから畑仕事は中止、久々にパソコンに向かう。
ふうん、今はnoteてやつが流行っているんだな、おっと、株価はどうなってるのかな、などととりとめもなくネットしていると。
「ぴんぽ~~~~ん」とチャイムが鳴った。
誰だ?と思う間もなく、ドアがいきなり開く。
「おかぁさんは?」と義父が不安いっぱいという顔で私に問いかける。
おかぁさんというのは、義父の奥さん、私にとっては義母、つまり、姑のことである。
義母は数年前から、脳梗塞、骨折、尿毒症などを患って、入退院を繰り返した挙句に、やっと病院に付属したホームに入所できることになって、もう、3年近く家にはいない。
義父は、もう、そのころから記憶があやふやになってきた感じで、ずっとずっと、「おかぁさんは?まだ帰ってこーへんのやけど」などと聞いてくる。
奥さんが畑や田んぼに行ったまま、夕飯時になっても帰ってこない(わしの夕飯はどうなっとるんじゃ)、と言うのである。
もう、何度も同じことを答えるのも、しんどくなってきて、カレンダーの裏に、「〇〇子さん(義母)は、ホームに入所していて、今はコロナで面会できない」と大きく書いて見えることろに貼っているんだけども、それを見ていないのか、二日おきぐらいに同じことを聞いてくる。
93歳10ヶ月まで元気でおって、奥さんと一緒に暮らせなくなった男性って、家事ができなかったら、ほんとに、ほんとに、哀れだわ、と思う。
粛々と義父にご飯を運ぶわたくしであるが、どうやら、毎日、わたくしがご飯を運んでいることも、忘れているふしあり。。。。
あぁ、介護は先が見えないだけにしんどくもあるが。
そのうち、わたくしもそういうことになるんだろうなぁ、と、今は忍の一字である。