帰宅の日の前夜、荷造りをした。
今回は、どうしても持って帰りたいものがあった。
父が生涯かけて集めた本の中から数冊。。
新潮世界文学全集は、本当は、父が亡くなった時に全巻欲しかった。
私が中学時代から愛読し
未だに父の葉巻の匂いと手垢がついている本だから。。
でも、いつも気前の良い姉が、その本だけはそのまま置いておいて欲しいというので遠慮していた。
父が亡くなるまでずっと一緒に暮らした姉にとっては、思いは私と同じ、いや、それ以上に強いものだろうから。。
今回は、2冊だけ借りて帰ろうと思った。
次の帰省のときに返却して、また、別の2冊を借りようと。
実家図書館みたいなものかな。笑。
父が使っていた本棚はもうなくなっていて、のぞみの部屋の本棚に楽譜と一緒に窮屈そうに本は納まっていた。
そこに座り込むこと小1時間。
カフカ、ヘミングウェイ、トーマスマン、スタンダール、、、どれも読み返したい本ばかり。
最終的に、カミュとロマン・ロランが残った。
迷いに迷った挙句、今回は「ロマン・ロラン」にした。
カミュは、もっと先の楽しみにとっておこうと思って。
丹波に帰ってきてロマン・ロランの「ジャンクリストフ」を開けてみた。
エンピツのあとや、コーヒーのしみがついている。
次の帰省までは、まだずいぶん時間がある。
じっくり、味わって読んでいこう。。。。。