昨日はまた診察の日だった。
時々刺すような痛みと体のふらつきはあるものの、一睡もできなかった数日に比べたら天国のような一日だった。
ドクタが耳の中をみなさる。
何度にも分けて慎重に吸引しているのがわかる。
初日、その処置の時に気絶しそうになったのは、やはり化膿がひどかったからなのか。
昨日はそれほどでもなかった。
処置を終えてドクタが「初日は腫れがひどくて中の様子がわからなかったのですが、今日はかなりはっきり見えました。もしかしたら、鼓膜の向こう側まで症状がすすんでいるかもしれません。そうなるとやっかいです。それから、腫瘍の一部のようなものがとれました。それを検査させていただきます。」と。
うぐぐぐ。。。なんてこった。組織検査って、もしかして癌検査のこと?
もしかして、耳を切開するのかしらん。
想像はいやなほうばかりに進む。
病院からの帰り道、ずっと考え事をしていた。
音楽をかけても左耳が聴こえないし、右耳だけで周囲の音を判断しながら慎重に車を運転しなければならないのだが。
で、何を考えていたかというと、昔読んだ司馬遼太郎の「新撰組血風録」に耳の病気で死んだ剣客がいたなぁと。激動の時代に生きて、壮絶に死んでいく漢たちの中でなんとも普通の死に様なだなぁ、しかし耳って怖いんだ、と当時思ったのだった。
そしてその名前がどうしても思い出せないんだなぁ。
本を買うべきか立ち読みすべきかとかなり迷っているうちに家に着いたわけなんだけど。
その疑問が解けたからどうってことはないんだけど、どうにもこうにも気になる。
こんなことを思い出すのは不安の裏返しなのかも知れん。
あんまり考えるのはやめよう。
今日は良い天気だし、休みだし、ささっと洗濯でもして、ごろっとしよっと。
では〜。